『十二人の怒れる男』『セルピコ』『狼たちの午後』『ネットワーク』と半世紀以上もの間、緻密かつ硬派なドラマを撮り続け、アカデミー賞に4度ノミネートされた名匠シドニー・ルメット。現在84歳の彼が監督45作目に選んだのは、斬新でスリリングな展開と重厚な人物描写が同居する緊迫した人間ドラマだ。 この作品のために、脇役に至るまで実力派の俳優が集結。事件の首謀者である兄に、『カポーティ』でアカデミー賞主演男優賞に輝いたフィリップ・シーモア・ホフマン。兄の計画にふりまわされる気弱な弟は、今や監督・作家としても活躍するイーサン・ホーク。兄弟のねじれた関係の鍵ともなる、アンディの妻・ジーナ役にアカデミー賞女優のマリサ・トメイ。そして、名優アルバート・フィニーが父親役を演じる。俳優から最高の演技を引き出す“アクターズ・ディレクター”として名高いルメットのもと、この一流のアンサンブルキャストは、観る者を魅了する。 強盗事件をモチーフに、現代の家族の脆さと闇をえぐりだすこの作品は、登場人物の視点と心情をフラッシュバックさせながら、息詰まる展開を見せる。アルバート・フィニーは言う。「ほんの一秒ですべてが変わる。人生において、人間が知り得ない唯一のものは、次に何が起きるか、ということなんだ」と。 最高の監督、脚本、俳優に恵まれた本作を、批評家も絶賛。映画賞を総なめにしている。